虐待・いじめ
「児童虐待に潜むDV、私たちに問われているものは?」
大谷弁護士講演(20.2.5 up)
大谷恭子弁護士を迎えて児童虐待の問題をテーマにした講演会が3日、千代田区で開かれた。目黒区の児童虐待事件等を事例に、児童虐待がどのように起こり、そのタイプはどのようなものがあるかを分かりやすく解説した。
本質は強者による他者支配、一番弱いものに向かう
虐待には、身体的なもの、性的なもの、ネグレクト、面前DV、経済的虐待等の様々な形はあるが、その本質は強者による配偶者や子どもなどの他者支配であるとし、そうした関係を最初から作らない事が大切だとした。
一方、虐待は、家庭内では一番弱いものに向かうとし、兄弟間の差別などの心理的な児童虐待の具体事例を紹介、秋葉原事件の背景に言及した。
ただ、被害は多くが家庭内の密室ということで、発見が難しく、児童虐待の通報は、疑わしい段階でも可能だが、配偶者の保護は任意であること、また、児童を一時保護しても2ヶ月で返し、虐待が繰り返される事例が多く、事件になって初めて対応されるなど、難しい問題もあるなどが指摘された。